にょほほ電鉄 - 街 - 江戸川競艇場
江戸川競艇場は、東京都江戸川区にあるボートレース場である。特
筆すべきは、他の競艇場の競争水面がプールや湖となる中、日本で
唯一、河川(中川)を利用した競艇場となる点である。中川の河口
付近にあるため、満潮や干潮、また風の影響も受けやすく、国内屈
指の、難易度の高い競艇場となる。さらに敷地内には都道が横切る
という、変わった立地となる。この項では江戸川競艇場の施設と立
地を紹介する。

■江戸川競艇場正門

江戸川競艇場の正門。2008年の施設改装の際に設置された大魔
神像が出迎える。入口付近にはバス発着場があり、JR平井駅への
送迎バス(マイクロバス)のほか、本場開催日は西葛西、船堀の両
駅から都営バスによる送迎バスも運行される。なお正門の前には年
季の入った食堂や立ち飲み屋が軒を連ねる。
※矢印を画像にかざすと食堂の画像へ。
■入場ゲート

場内に入るには入場料が必要である。入口には自動改札のようなゲ
ートが並ぶが、切符ではなく100円硬貨を直接投入する方式とな
る。なお入場後に一旦、退場する場合は、再入場券が配布される。
■場内投票所

入場ゲートを通り、エスカレーターで2階に上がると、そこは投票
所となる。2008年に改装された場内は清潔感が漂う。画像は第
1・第2および第3投票所エリア。エリア内天井付近には、昭和の
映画看板が多く展示されている(矢印を画像にかざすと映画看板の
画像へ
)なお4階・5階は指定席「MIYABI」、6階は特別指
定席「GOLD」となる。
■投票所より堤防スタンドを望む

江戸川競艇場は先述の通り、競争水面が河川上にあるため、観客席
は堤防に設置される形となる。観客席に向かうには一度、堤防を上
る必要がある。中川は堤防に沿うように堤防道路(都道450号線)
が設置されているが、この堤防道路が江戸川競艇場と干渉してしま
い、都道が競艇場内を横切るという実に珍しい形態となる。画像の
ベンチが設置されている部分が都道450号線。
■閉鎖された都道450号線

江戸川競艇場の場内には都道450号線が横切るため、レース開催
中は車両の進入を防ぐべく、門扉で封鎖される。画像の手前側が競
艇場の場内である。封鎖中は、競艇場正門側へ迂回する事となる。
※矢印を画像にかざすと場外側から撮影した画像へ。
■堤防スタンド

江戸川競艇場の観客席。国内で唯一、競争水面が河川上となるため
ベンチは堤防上に設置される。また観客席への入場部分は堤防が低
くなっているため、万が一の河川の氾濫を考慮し、陸閘(可動堰)
が設置されている。
※矢印を画像にかざすと陸閘の画像へ。
■観客席脇に設置された映像装置

江戸川競艇場は、競争水面の対岸に大型の映像装置がない。これは
対岸に首都高速中央環状線が通り、大型の映像装置が設置できない
ためである。そのため観客席の左側に小型の映像装置が設置されて
いる。なお、対岸に映像装置がない競艇場は、国内では江戸川と徳
山のみである。
■開催中のボートレース

訪問日(2015年7月17日)はボートレースの開催日であった。
水面を爆走するボートは、そのスピードと音で迫力満点である。レ
ースそのものは、投票券を購入しなくても楽しむ事は可能。
■江戸川競艇場より中川上流を望む

江戸川競艇場は1955年に開場された競艇場で、日本では現存す
る唯一の、河川上にある競艇場となる。そのため一般船舶の通過時
はレースが一時中断される。過去には水死体が流れ着いた事例もあ
った。また河口に近いため、満潮や干潮、さらに風の影響も受けや
すく、選手泣かせの競艇場となる。