にょほほ電鉄 - 路線 - 西武鉄道安比奈線跡・・・
西武安比奈線(あひなせん)は新宿線南大塚駅より分岐し、入間川
沿いの安比奈へと至る貨物線で、入間川で採取された砂利を運搬す
るために敷設された。しかし川砂利の採取が禁止された1967年
以降、路線は2016年に正式廃止となるまで、約半世紀にも渡り
放置され、線路は既に廃線と見まがうほどに荒れていた。この項で
は安比奈線の現状を紹介する。
訪問日:2007年9月。
    現在は撤去作業の進捗により画像と異なる場合があります

■南大塚駅構内

西武新宿線の、本川越のひとつ手前に位置する駅。写真の右奥側が
本川越方面。駅西側の跨線橋から、駅の北西へと延びる線路が確認
できるが、これが安比奈線である。駅構内で早速線路が途切れてい
るが、これは構内にプレハブ小屋を建てたためと思われる。ただし
プレハブ小屋の先の小さな踏切には、近年に敷設されたと思われる
真新しい道床が敷かれており、訪問した2007年の時点では少な
くとも廃止の予定がなかった事を匂わせる。
■住宅地を進む線路

踏切を越えた先は、進路を西方向へと変えるべく急カーブが続く。
住宅地の中を進むこのあたりは、朽ちてはいるものの地方ローカル
線の雰囲気で、今にも列車が走ってきそうな感じ。マンションの脇
をかすめると国道16号線との交差部に辿り着く。
■国道16号線との交差部

東京近郊を一周する国道16号線は、川越付近では片側1車線の狭
い道路となるが、それでも交通量は多い。安比奈線の線路は車道部
分が撤去されている。安比奈線は一時期、手狭になった入曽車両基
地の代替として車庫線への転用が検討されていたが、のちに計画は
頓挫した。その理由のひとつが、交通量の多いこの国道との交差部
にもはや踏切が設けられなかったためである。
※もうひとつの理由は後述。
■引き続き住宅地を進む

踏切跡を超えると再び住宅地を進む安比奈線。しかし先程とは違い
雑草が生え放題で線路が見えない。線路の一部は近隣民家によって
勝手に花壇が作られていたりと“占領”されている。ここから先は
一旦、併走する道路が途切れるが、次の踏切を越えた先からは景色
が一変する。
■田園地帯を進む線路

住宅地が途切れると、そこから先は田園地帯となる。住宅地内では
立入禁止の柵がされている箇所が殆どであるが、この辺りになると
もはや柵もなく、半ば自由に出入りできる。ただし一部には朽ちた
鉄橋もあり注意が必要。この付近では架線も垂れ下がっているが通
電はされていない。そしてしばらく足場の悪い線路上を歩くと奥に
森が見えてきた。
■森へと吸い込まれる線路

田園地帯を歩き、いよいよ森へと吸い込まれる箇所に辿り着く。柵
がされているため本来ならば立入禁止と察するが、厳重なものでは
なく、実際に人の立ち入った形跡が見られる。作者もつられて中へ。
■鬱蒼とした森の中を進む線路

森へと入ると、写真のような幻想的な空間が広がる。もちろん遊歩
道ではないためかなり歩きづらい。しかしこの空間を列車で通ると
どんな気分であろうか。鬱蒼とした木々の中であり、架線は殆どが
撤去されている。森を抜けると、一旦明かり区間となり小さな道路
と交差する。
■朽ち果てた鉄橋

小さな道路の先には、小川を跨ぐ鉄橋が現れる。もっとも小川は完
全に干上がっている。枕木は完全に腐り、上を渡るのは非常に危険
である。この先は雑草もひどい生い茂り方で線路が全く見えず、上
を歩くのは危険と判断したため、小さな道路を八瀬大橋方向に歩く
事に。
※画像は2007年現在のもの。一度は遊歩道として整備されたも
 のの、現在は再び荒れています。
■安比奈駅跡

八瀬大橋を入間川方向に歩くと、右下に安比奈線が再び姿を現すが
その安比奈線は、八瀬大橋の橋脚建設によって分断されてしまって
いる。先述のとおり、安比奈線は新宿線の車両基地への転用が検討
されていたが、計画が頓挫した要因のひとつがこの分断箇所である。
線路は木々や雑草に埋もれ、架線柱には蔦が絡まる。線路は奥に見
える水道橋あたりで途切れ、そこが安比奈駅と推定される。

安比奈線は、長らく休止状態のまま放置されていたが、2016年
11月、遂に廃止となった。



訪問時に注意を怠ると死亡または重症を負うことが想定されます
ので、訪問時には充分お気をつけ下さい。


全線にわたり枕木が腐食しているため、線路内を歩く際は充分な
注意が必要です。もし併走道路がある場合は極力そちらをお歩き
下さい。また鉄橋の上を歩く事は大変危険ですので絶対におやめ
下さい。なお一部に民家に隣接する箇所がございます。近隣住民
の方に迷惑とならないよう、見学をお願いいたします。


安比奈駅構内は最近、産業廃棄物の不法投棄が多いとの報告があ
ります。駅構内にむやみに立ち入ると、茂みに隠れた投棄物の破
片などで思わぬ怪我をする場合があります。駅構内への立入りは
絶対にお止め下さい。


安比奈駅周辺は実質、交通機関がありません。コミュニティバス
のバス停はありますが、1日2本の少なさです。作者は奇跡的に
帰路はタクシーを見つけられましたが通常はタクシーも通らない
箇所です(作者もタクシー発見までは15分を要しております)
南大塚駅から安比奈駅までは往復ともに徒歩で移動する事を覚悟
のうえで、訪問をお願いします(片道約3kmの距離で、1時間
以上かかります)