にょほほ電鉄 - 駅 - 東京地下鉄浅草駅・・・
浅草駅は、東洋初の地下鉄という触れ込みで開業した銀座線の駅。
1927年に開業したこの駅は、当時は都内随一の繁華街であった
浅草に立地する駅として、駅入口のデザインにも意気込みが感じら
れた。また現在では考えられない急な階段の入口も存在する。この
項では東洋初の地下鉄の始発駅を、駅入口を中心に紹介する。
※画像は4番入口にある飾り格子。円形部をよく見ると「地下鉄出
入口」と読める。

■浅草駅1番出入口

浅草寺や雷門、花やしきなど観光施設に近い出入口。提灯を模した
駅名標が印象的である。この出入口が当初入居していたビルは開業
当時に建設されたもので、第二次大戦時には爆弾が被弾した事もあ
った。しかし老朽化に伴い新しいビルに建て替えられた。ただその
際、天井部に設置されていた、開業当初の運営会社である「東京地
下鉄道」の紋章が撤去されてしまったのが、何とも残念である。
■浅草駅4番出入口

浅草寺をモチーフにした外観が特徴の出入口で、地下鉄関連の書物
でも度々紹介される出入口である。正面奥側に嵌め込まれている飾
り格子は「地下鉄出入口」と読めるアレンジがされている。この出
入口から外に出ると、目の前には隅田川に架かる吾妻橋と、その先
にはアサヒビール本社や東京スカイツリーがそびえ立つ。
※矢印を画像にかざすと2008年当時の画像へ。
■浅草駅5番出入口

水上バス乗り場に近いこの出入口は浅草駅ビル内に入居する。この
ビルの屋上には2007年夏まで営団地下鉄のSマークが奇跡的に
残されていた。画像は2008年に撮影したもので、Sマークは剥
がされているものの痕跡を見る事が出来た。ただし現在は広告が貼
付されており、痕跡は皆無である。
※画像は2008年当時のもの。現在は広告が貼付されています。
■浅草駅8番入口

5番出入口前の横断歩道を渡った先には、東武浅草駅が立地するが
その手前に一見気づきにくい出入口が存在する。これが8番出入口
であるが、観光施設に近い他の出入口を利用したほうが得策である
ためか、利用者は他の出入口に比べて少ない。しかしここを降りる
と目の前にひなびた中華そば屋が立地し、さらに昭和の雰囲気漂う
浅草地下街に直結する。浅草地下街は、そのディープさからマニア
から注目されている。
■浅草地下街

東武浅草駅寄りの改札を抜けると、左側にノスタルジックな雰囲気
漂う地下街が目に入るが、こちらが浅草地下街。1955年に開業
したこの地下街は、現在では日本最古の地下街となる。飲食店(主
に呑み屋)を中心に雑貨屋や理容院、また気孔や占いなど謎めいた
店も存在する。この地下街の最も奥は6番入口。なお以前は浅草松
屋への連絡通路があったが、現在は閉鎖されている。
■浅草地下街より6番出入口を臨む

浅草地下街を奥に進むと、店舗が途絶え、いよいよ廃墟感が漂うが
コインロッカーの先に、6番出入口方向への階段が現れる。なお撮
影日は豪雨のあった日であるが地下街ながら漏水のため水たまりが
出来ている。
■6番出入口への階段

階段を上がった先に、何故か岩が出っ張っている箇所がある。何故
撤去できなかったかは不明である。岩の先は、さらに道が細くなり
対向の人とすれ違うのがやっとである。
■浅草駅6番入口

細い道を抜けると、公共施設とは思えない急な階段が現れる。その
階段を上りきった先が6番出入口。新仲見世のアーケード内に立地
し、浅草寺へのもう一つの最寄り出口となるが、1番出入口に比べ
て存在感が薄く、利用率は少ない。