にょほほ電鉄−車両−叡山電鉄
叡山電鉄は、京都鴨川沿いの出町柳駅を起点に、比叡山方面へ向か
う叡山本線と、鞍馬へ向かう鞍馬線から成り、観光客輸送を中心に
行う鉄道である。京都市内中心と出町柳とを結んでいた京都市電の
廃止以降、他線との接続がなくなり乗客も激減した時期もあったが
1989年に京阪が延伸開業し、大阪方面からの乗客が増加、危機
を乗り越えた。その様な経緯から現在は京阪の子会社となる。ロー
カル鉄道でありながら、出町柳〜宝ヶ池間の高頻度運転は特筆に値
する。
※画像はデオ900系「きらら」の車内。
駅名標 叡山電鉄
駅名標は2007年、沿線のイメージに合わせたものが登場した。
叡山本線は比叡山の森のイメージから緑、鞍馬線は紅葉のイメージ
から赤のストライプが入る。また国際的な観光地を持つ鉄道にふさ
わしく英語の他、韓国語、中国語が併記される。ただし、現在でも
全ての駅への導入には至っていない。

和文書体:角ゴシック体Ca
欧文書体:Verdana

■デオ730形「ひえい」(2018年)

比叡山・琵琶湖の周遊観光ルートの活性化の一環として導入された
車両。700系732号を改造し、神秘的なイメージをコンセプト
とした楕円をモチーフとした内外装とした。車体は深緑色に塗装さ
れ、比叡山の山霧をイメージした金色のストライプが窓下に入れら
れた。また座席表布は黄色系で、神秘的な力・気、御山の等高線や
歴史の積層をイメージした模様が入れられた。鉄道友の会「ローレ
ル賞」またグッドデザイン賞も受賞している。
■デオ900系(1997年)

叡山電鉄の代表車両で「きらら号」の愛称を持つ。京都市営地下鉄
の国際会館駅延伸に伴い、延伸区間と競合する叡山電鉄を「観光路
線」としてアピールするために登場した車両。鞍馬の紅葉が楽しめ
るよう側面窓は天井付近まで拡大、車内からの眺望を向上させた。
画像の第1編成は紅色に、第2編成は朱色に塗られている。2編成
が在籍、紅葉の時期には「ご指名乗り」で殺到するほどの人気車両
である。鉄道友の会「ローレル賞」受賞車両。
■デオ800系(1989年)

京阪電車の出町柳駅延伸に伴い、輸送力増強を目的として登場した
車両。従来の叡山電車は1両の車両を2両連結していたが、この形
式からは2両固定編成となり、定員は2割増となった。2編成が在
籍、叡山電車の主力として活躍する。
■デオ810形(1993年)

叡山電車初の2両固定編成であるデオ800系は1993年製造車
両から仕様が若干変更された。モーター制御方式の変更により床下
機器に余裕が無いため一部の機器を屋根上に取り付けた。そのため
屋根上スペース確保の関係でパンタグラフ形状が小型化されている。
制御方法の違いから810形とも呼ばれる。画像の815編成は沿
線の四季のイラストが描かれた「ギャラリートレイン・こもれび」
号となっている。
■デオ700系(1987年)

叡山電車初のワンマン運転対応車両。また初の冷房搭載車両である。
ワンマン運転車両を印象付けるため、従来は経営母体であった京福
電気鉄道京都支社(嵐電)と同様のグリーン系の塗色であった叡山
電車において、京福福井支社車両と同様のマルーンとベージュの新
塗色となった。ただし現在はアイボリー地に、沿線をイメージした
ストライプの入る新塗装へと変更された。
※旧塗装は「懐かしの車両」へ。
■デオ700系リニューアル車(2019年)

1987年に登場したデオ700系は、登場から30年が経過した
2019年よりリニューアル工事が施工された。車椅子スペースの
設置などバリアフリー化や車内照明のLED化、車体前面強化やデ
ザインの変更が行われている。改造第一号である722号は、沿線
神社仏閣をイメージした朱色に塗装され、3月21日に営業運転を
開始した。

デオ700系(1987年〜)

叡山電車初のワンマン運転対応車両であるデオ700系は、登場当
時、京福電気鉄道福井支社の車両と同様のカラーであるマルーンと
ベージュの塗色であった。2005年より、アイボリー地に沿線を
イメージした各色のストライプを施した新塗装が登場した。ストラ
イプは「山」のイメージのグリーン、「もみじ」のイメージの赤、
「川」のイメージの青、「新緑」イメージの黄緑の4色。新塗色化
の進捗に伴い、最後まで旧塗装で残っていた724号は2011年
11月をもって新塗装化され、旧塗装は消滅した。