にょほほ電鉄−車両−箱根登山鉄道
箱根登山鉄道は、神奈川県小田原市・箱根町に路線を持つ登山鉄道
である。天下の剣とも呼ばれる険しい箱根の山を登るため、線路は
急勾配、急曲線、スイッチバックが連続し、車両もその条件に対応
した仕様となっている。特に滑走防止のためブレーキは実に4種類
も装備。起点は小田原であるが、現在は小田原〜箱根湯本間は小田
急の車両により運行され、登山電車は箱根湯本〜強羅間でのみ、お
目にかかれる。南海・富士急・叡山等と共に「全国登山鉄道‰会」
(パーミル会)を結成し、告知活動等を行っている。
駅名標 箱根登山鉄道
駅名標は、国鉄風デザインをベースとしながらも書体や配色にオリ
ジナルのアピールが見受けられる。また駅名中央部には駅所在地の
標高が明記されている。

和文書体:DF隷書体
欧文書体:DF隷書体

注意喚起用ドアステッカーは、英字併記という、観光地の鉄道なら
ではのステッカーとなる。中央下部は「箱根フリーパス」の広告ス
ペースとなる。
3000形および3100形は車両のデザインに合わせたステッカ
ーとなる。また車外側には同様のデザインながらも車体デザインを
邪魔しない控えめなステッカーが貼付されている。
※矢印を画像にかざすと車外側ステッカーへ。

■3000形(2014年)
■3100形(2017年)

繁忙期の増結用として製造された箱根登山鉄道の最新鋭車両。火山
性硫黄ガスによる腐食防止として、初のステンレス車体となった。
デザインは小田急ロマンスカー「VSE」のデザインを担当した岡
部憲明氏によるもので、箱根の自然を楽しめるよう窓ガラスは極力
大きくしている。内装は風景を邪魔しないよう木目調の落ち着いた
雰囲気となる。2017年には車両置換えを目的として2両固定編
成版の3100形が登場した。「アレグラ号」の愛称を持つ。鉄道
友の会「ローレル賞」および「グッドデザイン賞」受賞車両。
■2000形(1989年)

開業100周年を記念して製造された車両。姉妹鉄道提携を結ぶス
イスのレーティッシュ鉄道の経由地にちなみ「サンモリッツ号」の
愛称を持つ。箱根登山鉄道では初めて冷房を搭載。3編成が在籍す
るが、第3編成のみ3両編成となる(他は2両編成)車体の塗装は
レーティッシュ鉄道と同様の塗装となるが、第3編成は現在、氷河
急行を模した塗装に変更されている。
※矢印を画像にかざすと双方の塗装の画像に
■1000形(1981年)

新造車両として実に46年ぶりに投入された車両。姉妹鉄道提携を
結ぶスイスのレーティッシュ鉄道のベルニナ線にちなみ「ベルニナ
号」の愛称を持つ。新造車では初めて走行装置をカルダン駆動とし
新性能化が図られた。車体塗装は紆余曲折し現在はレーティッシュ
鉄道と同様の塗装とするが、画像の第2編成は初代の塗色をリバイ
バルし活躍中。現在2編成が在籍。鉄道友の会「ブルーリボン賞」
受賞車。
■モハ2形(1955年)

箱根登山鉄道の前身である小田原電気鉄道時代に活躍したチキ2形
の走行装置を流用して、車体を新造し登場した車両。モハ1形とは
車体形状が酷似しているが座席をボックスシートとしたため(モハ
1形はロングシート)扉間の窓の枚数が異なる。1985年に老朽
化した走行装置を交換、新性能化された。
■モハ1形(1950年)

箱根登山鉄道の最古参車。前身である小田原電気鉄道時代に活躍し
たチキ1形の走行装置を流用して車体を新造し登場した。駆動装置
は吊り掛け駆動となり、箱根登山鉄道では唯一の旧性能車である。
箱根登山鉄道の車両は急勾配を走るので、滑走防止のためブレーキ
は空気ブレーキ、発電ブレーキ、手動ブレーキそしてレールに直に
ブレーキ弁を押し付ける圧着ブレーキと、実に4つのブレーキを設
けている。